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甘味やや少なく酸味が強いが爽快な風味がある。
種子はやや大で20〜30粒含まれ,胚は灰白色を呈し多胚である。
普通そのまま生食するが,
重曹で酸味を弱め砂糖とウイスキをかけて良べると頗る美味である。
その他マ一マレード又は菓子の材料とし,クエン酸の製造にも供する。

川野夏橙

大分県津久見市、川野豊氏の園において夏橙の中から発見されたもので,早生夏ともいわれる。
樹勢及び果実の外観は普通の夏橙とほとんど同じだが、酸が早期に消失するので甘みが強く
早生系の夏橙,夏みかんである。

なお、山口県萩市農試柑橘試験地で夏橙の系統選抜中に、発見されたものの中に、
和歌山県の原産で、優秀な早生系のものと、晩生系のものとがある。
川野夏橙の枝変わりとして現在は
新甘夏、サンフルーツ、田浦オレンジ、紅甘夏、立花オレンジなどの品種がある。

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